流跡

1年くらい前の事、新聞の将棋対局の観戦記で羽生名人が筆者に「朝吹真理子さんをご存知ですか?」と尋ねられたと語っていた。筆者は名人ともなれば将棋だけではなく、幅広くアンテナを張り巡らしているのだな、と感心されたそうです。でもその時、朝吹さんの名は知らなかった、とも書いてます。
私も聞いた事もなかったので調べてみたら、雑誌新潮10月号に「流跡」という作品でデビュー、完璧な文体を書く、とか評価が高い。
新潮10月号を購入してみようかと思ったらすでに売り切れで、アマゾンでは950円の価格なのに3500円の値がついている。購入は諦めていたが、今年の10月末に発刊されたのを購入した。
読み始めて・・・何なんだこの内容は?やたらと難しい漢字が出てきて内容も理解し難い、漢字を例にあげると、蹠(あしうら)罅(ひび)潜音(ひそみね)揺曳(ようえい)・・・など。経歴を見ると大学で近世歌舞伎を専攻。
1度読み終わって、アマゾンに売る事にした。1365円で購入、売価をいくらにしようか?すでに2点出品されている、1968円?何で新刊より高い値をつけるのだろう?1000円に設定。
翌日、さっそく買い手がつきました。今はもう手元にはありません。
せっかく評価の高い純文学作品、何にも得ることがないのは癪だから、発送する前に2度読み返しました。まあ、それで納得。もうこれでいい。読みたくなったらまた買えばいい。
漫画好きの自分としてはつげ義春の「ねじ式」みたいな作品かな?