辻井くんの先生

辻井伸行くんに関してはドキュメント番組を何回か見たり、雑誌でも取り上げられているのを読んだりしたが、12年間辻井くんを指導してきた川上先生の事は初めて知った。
川上さんは5才からピアノを始め、中学時代はショパンの楽譜が欲しくて新聞配達をして手に入れたそうだ。
日本の音楽学校は首席で卒業し、ウィーンに留学、そこも首席で卒業するが、コンクールでは賞には恵まれず、ピアニストとして先が全く見えず、交際していた女性との結婚も許してもらえなかった、という。
日本へ帰ってきて指導に当たらないかと誘われ、最初に出会ったのが5才の辻井くん。
辻井くんは川上先生から卒業しても「器の大きなピアニストをめざせ」の教えをずっと受け継ぎ、川上先生は番組ではとてもひかえめで、お二人のレッスン映像は感動的でもあり、師弟関係は見ていてほほえましさも感じさせてくれました。