真夜中のナレーション

テレビをつけっぱなしで寝てしまって、テレビのあるナレーションの言葉が引っかかって耳だけ注意を向ける。まだ眠気の強さが勝っていて目をあけてテレビを見るほどにはいたらない。・・・・「亡くなった妻はアリスの『街路樹は知っていた』が好きだった」・・・そしてその歌が流れ出した、そういえばそんな歌あったっけ、忘れてた・そんなにメジャーでもなかったけどいい歌だった。うろ覚えではあるがその男性は妻を列車事故で亡くしたらしい。急に妻に死なれてそのあと残された手記などから妻はこんなことをしていたのか、とかこんな事を思っていたのかとかあまりにも自分が妻の事を知らなかったので愕然とする。一時は何もやる気が起きなかったが、手記の中に「わたしはあなたといっしょになれて幸せでした」との言葉もあり、夫は妻がやっていたテニスをはじめ大会に出る事をめざす。最後まで１度も画面を見る事もなく聞いたそんな話しです。