○○ちゃん

スーパーに買い物に時々行く。
商品を眺めていてふと若者と目が合う。
お互い見知らぬ人だと確認する。
そのあと「○○ちゃん」と自分の名前を呼ばれた。
反射的に振り向き「はい!」と答えた。
苗字ではなく名前の方をちゃん付けで呼ばれるのは小学校までの友人か、子供時代を知ってる近所の方だ。
先ほど目の合った若者が顔の横で右手を振っていた。
「?」
挨拶のつもりの手の横振りではなく(No,あんたじゃないよ)の意味だと表情から理解した。
若者が呼んだのはいっしょに買い物に来ていてちょっと離れていた彼女だった。
返事してちょっとばつが悪い気もしたが、たまたま居合わせた自分がおかしくもあった。